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茫漠とした意識の中、遠くに霞んでいくあなたをずっと見つめていた。
「世界は広くて優しい」 あなたはそう言って 空の青さや、日差しがさしこむ風景に 溶け込んでしまえれば良いと 常日頃からぼやいていた。 実体化した以上不可能だと知りながら 幸福に消えていくことを切に願っていた。 そうなったら おいかけられなく なってしまう。 おきざりに してしまう。 五月の昼下がりの車内。 頭を肩に乗せてねむる恋人たち。 微睡んだ意識は 優しく、そして白い光に包まれて 霞んでいった。 あなたはそういう景色が好きだった。 PR この記事にコメントする
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